• Loading stock data...

上場REIT分析~大江戸温泉リート投資法人~

数ある上場REITの中でもひときわ異彩を放つのが「大江戸温泉リート投資法人」です。

このREITは温泉・混浴関連施設の運用に特化したREITであり、全国展開している大江戸温泉グループがスポンサーとなり、継続的に物件をREITへ供給しています。

2019年5月31日時点で、運用資産の総額は36,705百万円、保有物件は14件となっており、代表的な運用物件として「大江戸温泉物語 レオマリゾート」(香川県)、「大江戸温泉物語 伊勢志摩」(三重県)等があります。

今後の成長戦略は、外部成長戦略として引き続きスポンサー企業からの継続的な物件取得による資産規模の拡大(700~1,000億円台)、内部成長戦略として、戦略的な設備投資や個々の物件の競争力を高め、収支を改善させることを目標としています。

本REITの課題として考えられることは、温泉・混浴関連施設の資産価値を維持するためには多額の設備投資が必要であり、建物にかかるコストがオフィスやレジと比較すると割高になってしまうということ、季節性の要因から年間の宿泊客数のボラティリティが大きく、オペレーションの巧拙により物件の収益性に大きな差が生じてしまうことが考えられます。

現状を見てみると、オペレーションについては大江戸温泉グループがこれまで培ってきた運営ノウハウを駆使し、年間を通して安定的な稼働率を維持することを目指しており、総合的な客室稼働率は80%以上を維持しています。また、設備投資については物件の競争力を見極めた上で費用対効果を最大化させるべく、戦略的な設備投資を実施していると思われます。

ラグビーワールドカップの日本開催や来る東京オリンピックをきっかけに、日本の魅力が改めて各国から注目されている中で、本REITの果たす役割は単純に投資家への収益還元に留まらず、日本の魅力を十分に伝えるための観光施設をより多く取得・運用し、魅力を維持・向上させていくことで、日本の観光産業のインフラを支える社会的な役割を担っていると考えられます。

昨今、不動産マーケットでは投資利回りの一層の低下が続いており、オフィスやレジ、商業施設への投資妙味は薄くなっています。マネーゲームのようになりつつある不動産投資市場において、本REITのような独自のコンセプトを持ったREITが出てくることで、より多くの投資家から注目されていことが必要なのではと思います。

コメントは受け付けていません。

  • 私たちは、着実に資産を形成し、経済的に自立したゆとりある生活を送れるようになるための方法としてインデックスの長期投資を推進しています。
    当ブログではなぜインデックス長期投資なのか、どのように進めていけば良いのか、関連する金融・経済ニュースの解説等を中心に情報発信をしています。コメント・フィードバック等はtwitterもしくはfacebookまでお願いします。